イクメンな彼氏
「うん」

「休めない?」
私の仕事への気持ちを知っているから遠慮がちに言ってくれるけど、休むつもりはない。

「大丈夫、行けるよ」と答えた後、二人の声が重なった。

「「あの」」

「何?比奈?」
「悠斗さんこそ、何?」
二人で譲り合って結局、思いきって私が口を開いた。

「今日、泊まってもいい……?」
平日は泊まらないのが暗黙の了解。
それを破るのは気が引けるけど、今日は一人の部屋に帰りたくない。

ほっとしたような顔をして、悠斗さんは言ってくれた。
「俺も同じことを言おうと思ってたんだ」
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