イクメンな彼氏
駅前に数件しかない居酒屋の一つ、最近出来たチェーン店の扉をくぐる。
「比奈! 久しぶりー」
高校の時のバレー部の友達を中心に、懐かしい顔ぶれが首を揃えていた。
「上京してるなんて全然知らなかったよ。
今何してるの?」
当たり障りのない話で時間は過ぎて行くけれど、25歳を過ぎた私達。皆のお酒のグラスはどんどん進んでいく。
呂律の回らなくなってきた友達の一人が、とうとう事件の事を話題にしだした。すると皆待ってましたとばかりに、私の方を気にしながらも耳を傾けて静かになった。
そろそろ潮時かな……。
適当に挨拶して店を出ようと考え始めた頃、「里谷くんの彼女の事知ってる……?」
声を潜めて彼女が口を開いた。
ニュースで知った事だけれど、洋介が私に会いに来た前日、彼は自分の彼女とその母親を包丁で刺したのだった。
「比奈! 久しぶりー」
高校の時のバレー部の友達を中心に、懐かしい顔ぶれが首を揃えていた。
「上京してるなんて全然知らなかったよ。
今何してるの?」
当たり障りのない話で時間は過ぎて行くけれど、25歳を過ぎた私達。皆のお酒のグラスはどんどん進んでいく。
呂律の回らなくなってきた友達の一人が、とうとう事件の事を話題にしだした。すると皆待ってましたとばかりに、私の方を気にしながらも耳を傾けて静かになった。
そろそろ潮時かな……。
適当に挨拶して店を出ようと考え始めた頃、「里谷くんの彼女の事知ってる……?」
声を潜めて彼女が口を開いた。
ニュースで知った事だけれど、洋介が私に会いに来た前日、彼は自分の彼女とその母親を包丁で刺したのだった。