イクメンな彼氏
悠斗さんに嫌われたくない。
悠斗さんと離れたくない。

私もいつも思ってる。

「比奈はいつも、どうして私の考えてることが分かるの？って聞くよね。

どうしてなのか教えてあげる。
俺も比奈と同じこと、いつも考えてるから」

悠斗さんと一緒にいるとつまらないことで嫉妬して、小さなことでやきもきして、ちょっとしたことで嬉しくなる。

悠斗さんも、同じなんだ。

やっと分かった。

悠斗さんは魔法使いじゃなかった。

私が悠斗さんのことが好きで仕方ないように、私のことが大好きなんだ。

私は彼に、いつも彼が向けてくる表情を真似していたずらっぽい笑顔を向けた。
「ねぇ、悠斗さん。
今、すっごくキスがしたいでしょ？」

「何で分かるの？」

片眉を上げてちょっと驚いた顔をしている悠斗さんがすごく好き。

「だって、私がしたいから」
私は自分から悠斗さんの唇を奪った。
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