イクメンな彼氏
「比奈、気をつけて帰るのよ。
また来月会いに行くからね!

悠斗さん、比奈のことよろしくお願いします」

駅まで送ってくれたお母さんが悠斗さんに頭を下げ、心配そうに手を振る。

私は「ありがとう、また帰ってくるね」と手を振り返した。
これから先何があっても、もうこの町を捨てるようなことはないだろう。

隣には悠斗さんがいてくれるから。
ここに帰って来ることが出来なかった8年間は、悠斗さんに出逢うために必要だったのだと、今は思える。
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