イクメンな彼氏
過剰な反応だっただろうか。

だけど例え恋愛感情が無くても、三人でどこかに出掛けるのは奥さんを裏切っているような気がした。

中津さんは困った様子で目を伏せる。

「悠理花の母親は忙しくてね、休日もベビーシッターさんがみてくれることが多いんだ。今度の日曜日はいつものシッターさんの都合がつかなくて。

でも……だからって、ベビーシッター扱いするなんて神崎さんに失礼だったね。
ごめんね、今の話は忘れて」

なんだ、ベビーシッターさんの代わりってことだったんだ。
変に意識していた自分が恥ずかしい。

「あの、それなら構いません。むしろ行きたいです」

安心して笑ってみせると、中津さんの顔がぱぁっと明るくなった。

「本当に!? 無理なお願いをありがとう。
よかったな、悠理花」と悠理花ちゃんの頭を優しく撫でる。彼女はきょとんとしていたけど、彼の手を掴もうと伸び上がって声をあげ始めた。
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