イクメンな彼氏
「葉月は、どうして賢一さんを好きになったの?」

長方形の部屋には、ベッドの横に一人がやっと寝れるほどのスペースしかなくて、葉月と横に並んで眠る。

この布団で眠ったことがあるのは葉月とお母さんだけ。

いつか男の人が泊まる日が私にも来るのかな……。
そんな日が来るとは思えないけれど。

「どうしたの?」と葉月。

賢一さんは葉月の彼氏で、付き合い始めて2年になる。

地元が大好きで、私と一緒に東京に出てきてくれた葉月だけど、いつかは帰りたいとずっと言っていた。

そんな葉月の気持ちを変えた人。

賢一さんとなら、地元に帰れなくても一緒にいたいと思うんだってはにかんだ彼女はすごく綺麗で、私もこんな恋がしたいと思った。

「私も賢一さんみたいな人、見つけられるのかな」
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