イクメンな彼氏
これだけお世話になっておいて断り辛いことは彼もわかっているんだろう、返事を待たずに話を進めてくる。
でも、いいのかもしれない。
運動会以来藤本さんに持つのは好印象ばかりだし、いつも子どもたちのことを考えている素敵な先輩だ。
男の人が怖い気持ちは変わらないけれど、藤本さんとは二人でいることも随分慣れた。
「分かりました。その時はご馳走させて下さいね」ぎこちない笑顔で答えると、藤本さんは満面の笑みを向けてくれた。
「やっとOKしてくれたね。
12月19日だからね、絶対に忘れないでね」
12月19日。
悠理花ちゃんの一歳の誕生日だ。
忘れようと思っても忘れられない中津さんへの気持ちが、こうして何かの拍子に私の胸を疼かせる。
もう永遠に見られないであろう笑顔を思い出して、私は奥歯を噛み締めた。
でも、いいのかもしれない。
運動会以来藤本さんに持つのは好印象ばかりだし、いつも子どもたちのことを考えている素敵な先輩だ。
男の人が怖い気持ちは変わらないけれど、藤本さんとは二人でいることも随分慣れた。
「分かりました。その時はご馳走させて下さいね」ぎこちない笑顔で答えると、藤本さんは満面の笑みを向けてくれた。
「やっとOKしてくれたね。
12月19日だからね、絶対に忘れないでね」
12月19日。
悠理花ちゃんの一歳の誕生日だ。
忘れようと思っても忘れられない中津さんへの気持ちが、こうして何かの拍子に私の胸を疼かせる。
もう永遠に見られないであろう笑顔を思い出して、私は奥歯を噛み締めた。