イクメンな彼氏
「さよなら先生!ママがすっごく良かったって泣いてたー」

「わたしのパパもね、あの曲知ってるってー」

クリスマス会は子どもたちに印象深いものになったようで、終わった後はおおはしゃぎで帰っていった。

12月入ってすっかり冷え込んでダウンジャケットとロングブーツが手放せなくなったけれど、私の心は温かくなる。

毎日半ズボンで通ってきて園庭を走り回っている子どもたちを見ていると、つまらないことでくよくよしている自分がすごく小さく思えた。

中津さんのことがつまらないことだとはやっぱり思えないけれど、以前よりは少しだけ割り切れた気持ちになっていた。
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