イクメンな彼氏
「……後ろ向いて、右斜め後ろ向いてみて。大きなスクリーン見えない?」
中津さんの指示通りの方向を向くと、言われた通り見えてきたのは大きなスクリーン。下には『Big screen』の文字。
「……見えました……」
「俺にも、比奈が見えた」
プツッと通話が途切れるのと同時に、20メートル先から走ってくる愛しい人の姿を認める。
「動物園前の噴水前で待ち合わせした時も、迷子だったよな」
中津さんに言われて驚く。
あの時は確かに待ち合わせ場所がわからなかった。
でも改札から出てくる中津さんを見つけたから気付かれていないと思ってたのに……。
曖昧な表情で、白い息を吐き出す彼を見ていると、「俺を見つけてあんなに安心した顔したくせに、気付かれてないと思ってた?」
なんていたずらっぽい笑顔を見せられる。
こういうちょっと意地悪なところも大好きだと思ってしまうのは、やっぱり愛ってやつなのかな。
「比奈は本当に方向音痴だから、GPSが必要だね」
冗談混じりに微笑む彼に、「中津さんになら、いつでも居場所知っててほしいな」照れながら呟くと、「本気?」と顔を覗き込まれた。
中津さんの指示通りの方向を向くと、言われた通り見えてきたのは大きなスクリーン。下には『Big screen』の文字。
「……見えました……」
「俺にも、比奈が見えた」
プツッと通話が途切れるのと同時に、20メートル先から走ってくる愛しい人の姿を認める。
「動物園前の噴水前で待ち合わせした時も、迷子だったよな」
中津さんに言われて驚く。
あの時は確かに待ち合わせ場所がわからなかった。
でも改札から出てくる中津さんを見つけたから気付かれていないと思ってたのに……。
曖昧な表情で、白い息を吐き出す彼を見ていると、「俺を見つけてあんなに安心した顔したくせに、気付かれてないと思ってた?」
なんていたずらっぽい笑顔を見せられる。
こういうちょっと意地悪なところも大好きだと思ってしまうのは、やっぱり愛ってやつなのかな。
「比奈は本当に方向音痴だから、GPSが必要だね」
冗談混じりに微笑む彼に、「中津さんになら、いつでも居場所知っててほしいな」照れながら呟くと、「本気?」と顔を覗き込まれた。