イクメンな彼氏
ちょっと拗ねた私に、「一生懸命な比奈すごく可愛いかったよ。今晩が楽しみだね」なんて心臓が跳ね上がるような言葉を囁くから、私は頬が熱くなってしまう。
「お話し中にすみません。神崎先生、ちょっと……」
後ろのドアが開いて藤本さんの声が聞こえ、私は飛び上がった。
「は、はいっ!
中津さん、すみません。後は入園式の説明がありますので、少しお待ち下さい」
改まった声で中津さんに告げて藤本先生と共に部屋を出ると、真剣な顔をした藤本先生が、眉をひそめて尋ねてきた。
「彼、君の彼氏だよね? 子ども……いるの?」
「あ、いえ! あの子は彼の妹なんです。
少し年が離れてますけど」
首を振ると藤本先生は、「なんだ。心配したよ」と表情を緩める。
「君のクラスのなつきちゃんが
38.5℃の熱だって。お母さんには連絡してお迎えに来るらしいから、事務所で寝かせてる。
彼氏といちゃついてる場合じゃないから、終わったら行って」
最後にチクリと嫌みを付け加えて、藤本さんは背中を向けていく。
心配してくれてたみたい。何だかんだ言っても藤本さんって、いい人なんだよね。
後ろ姿を見ながら思った後、中津さんのいる集会室に戻る。
「お話し中にすみません。神崎先生、ちょっと……」
後ろのドアが開いて藤本さんの声が聞こえ、私は飛び上がった。
「は、はいっ!
中津さん、すみません。後は入園式の説明がありますので、少しお待ち下さい」
改まった声で中津さんに告げて藤本先生と共に部屋を出ると、真剣な顔をした藤本先生が、眉をひそめて尋ねてきた。
「彼、君の彼氏だよね? 子ども……いるの?」
「あ、いえ! あの子は彼の妹なんです。
少し年が離れてますけど」
首を振ると藤本先生は、「なんだ。心配したよ」と表情を緩める。
「君のクラスのなつきちゃんが
38.5℃の熱だって。お母さんには連絡してお迎えに来るらしいから、事務所で寝かせてる。
彼氏といちゃついてる場合じゃないから、終わったら行って」
最後にチクリと嫌みを付け加えて、藤本さんは背中を向けていく。
心配してくれてたみたい。何だかんだ言っても藤本さんって、いい人なんだよね。
後ろ姿を見ながら思った後、中津さんのいる集会室に戻る。