タクティスに染まる頃
「じゃ,おやすみ」

そう言って,皆は帰って行った。

残されたあたしは,迷わず俊貴の部屋に向かう。


部屋の中は,真っ暗だった。

「俊貴?寝たの?」

静かな部屋は,声を響かせた。

「寝た」

ボソッと聞こえてきた声に,クスッと笑った。

「寝てないんじゃん」
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