タクティスに染まる頃
「話があるの…」

「美和…」

あたしが何を言おうとしているのかを,分かっているかのように,俊貴はあたしの声を消すように声を出した。

「何?」

仕方ないから,返事をする。

「お前は…俺を信じるか?」

泣いている様なかすれた声。
あたしは,言葉を出せなかった。
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