タクティスに染まる頃
そして,南って人もわかった。

背が高くて,その分髪も長くて,真っ赤な唇が大人な女性って感じがした。

「あの人が南さん。」

やっぱり,里子はあたしが見ていた女の人を指差した。

「里子!」

茶髪の男の人が,里子に手を振りながら近付いてきた。

「友達か?
俺は,里子の兄の悠人。よろしくな!」

そう笑う悠人さんは,何処と無く里子に似ていた。
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