タクティスに染まる頃
その時,隣りから蘭の声がした。

「あたし達,このまま帰るから!」

え?

「俊貴,その子,送ってってやれ」

龍平さんは,あたしが掴まってる男を“俊貴”と呼んだ。

と し き

あたしは,心の中でそう呟いた。



この時から,あんたに興味を持ったんだ。
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