タクティスに染まる頃
「ばいばーい」と,窓から顔を出している蘭と真優に,あたしは手を振った。

「家,どこ?」

「駅の近く…」

「わかった」

たくさんのバイクの中から,あたし達は飛び出して,暗い道を走った。
さっきとは違う静かな時間に,あたしはなぜかドキドキしていた。

ねぇ,
あんたからもドキドキを感じる…。
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