タクティスに染まる頃

鋭く光るあんたの目

「お前,シカトしてたべ」

沢山の光と音に包まれながら,バイクで走るのは2度目。

「危ない,前向いて」

走っているというのに,あたしを振り返る俊貴を,ごまかす様にはたいた。



『彼女を乗せてやれよ』

そう言ったあたしを,無理矢理バイクに乗せて,前みたいに,あたしの腕を自分の腹に巻き付けて,無言のまま,バイクを走らせる─。
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