タクティスに染まる頃
先週の様に,沢山のバイクの中から飛び出した。

「別れたんだよ」

静かな道は,さっきと違って,俊貴の声を響かせた。

「へぇ…」

その意味を少し考えてから,テキトーな返事をした。

また,無言になる。


「ありがと,じゃ」

バイクから降りたあたしは,家の方へ足を進めた。
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