恋愛温度差
「え? なになに??? デート?」
場の空気をまったく読めてない茂美さんが、会話の中に飛び込んできた。
君野くんの視線が茂美さんに動き、小さく首を左右に振った。
否定のサインだ。
デートではありません、と顔で訴えている。
わたしは苦笑してから、ケーキを取るために腰をおとした。
「え? デートでしょ」と茂美さんが相も変わらずに、突っ込んでくる。
「黒崎さんの昨日の話をしました」
君野くんの言葉に「はあ!?」とわたしはケーキも取らずに立ち上がった。
昨日の話をしたの!?
わたしは黒崎さんが好きだってことを?
わたしの長年あたためてきた思いをあっさりと話してしまったと???
わたしの素っ頓狂な悲鳴に、ちらりと君野くんが視線を動かして、すぐに茂美さんに戻した。
「どうやら合格点には届いてなかったようです。もう一度誘って食事をしてこい、といわれたので。今日、来ました」
「合格点があるの!?」
そんなの聞いてないし!!
「あるみたいです。今朝、俺も知りました。どこが合格点かは知りませんけど」
「知らないの? それじゃ、また課題の食事会しても合格点に届くかわからないってこと?」
「そうでしょうね」
「そうなの???」
「そのようです」
『ぷっ』と茂美さんが噴き出した。
「ふたりとも、案外いいコンビかも」と。
場の空気をまったく読めてない茂美さんが、会話の中に飛び込んできた。
君野くんの視線が茂美さんに動き、小さく首を左右に振った。
否定のサインだ。
デートではありません、と顔で訴えている。
わたしは苦笑してから、ケーキを取るために腰をおとした。
「え? デートでしょ」と茂美さんが相も変わらずに、突っ込んでくる。
「黒崎さんの昨日の話をしました」
君野くんの言葉に「はあ!?」とわたしはケーキも取らずに立ち上がった。
昨日の話をしたの!?
わたしは黒崎さんが好きだってことを?
わたしの長年あたためてきた思いをあっさりと話してしまったと???
わたしの素っ頓狂な悲鳴に、ちらりと君野くんが視線を動かして、すぐに茂美さんに戻した。
「どうやら合格点には届いてなかったようです。もう一度誘って食事をしてこい、といわれたので。今日、来ました」
「合格点があるの!?」
そんなの聞いてないし!!
「あるみたいです。今朝、俺も知りました。どこが合格点かは知りませんけど」
「知らないの? それじゃ、また課題の食事会しても合格点に届くかわからないってこと?」
「そうでしょうね」
「そうなの???」
「そのようです」
『ぷっ』と茂美さんが噴き出した。
「ふたりとも、案外いいコンビかも」と。