恋愛温度差
「そうなのよぉ~。楽しみね」
茂美さんがニコニコと箸を振りまわしながら、微笑んだ。
「違うってば。黒崎オーナーからの課題なんだって」
茂美さんのデート説を打ち消すように、私が事実を述べる。
「は!? ますますわからねえ。黒崎が、旺志にお前とデートするように言ったのか? お前、黒崎にまでオトコいない歴32年を心配されてるのか?」
「うるさい!! そこ関係ないし。黒崎さんは知らないよ。私がオトコいない歴32年だってこと!!」
知られてなるものか。
ずっと片想いしている相手に。オトコいない歴何年とか、絶対に知られたくないし。
「はあ? じゃあ、なんで旺志とデートすんだよ」
「だから、デートじゃないってば。課題クリアのための食事会だから。黒崎さんに、今まで食事したことない異性と食事に誘って、食事してきなさいって言われたんだって」
「それでお前?」
「そう、私」
「なんで?」
「知らない」
私は目のまえにある肉じゃがをつつくと、大きな口でパクリと食べる。
「なんで?」とまた、お兄ちゃんが不思議そうな顔で尋ねてくる。
「だから、知らないってば」
そこまで聞いてないし。
聞こうとも思わなかったし。
「なんで、お前なんだろうなあ」
お兄ちゃんが、首を傾げて独り言をつぶやいた。
どうしても納得できないらしい。
茂美さんがニコニコと箸を振りまわしながら、微笑んだ。
「違うってば。黒崎オーナーからの課題なんだって」
茂美さんのデート説を打ち消すように、私が事実を述べる。
「は!? ますますわからねえ。黒崎が、旺志にお前とデートするように言ったのか? お前、黒崎にまでオトコいない歴32年を心配されてるのか?」
「うるさい!! そこ関係ないし。黒崎さんは知らないよ。私がオトコいない歴32年だってこと!!」
知られてなるものか。
ずっと片想いしている相手に。オトコいない歴何年とか、絶対に知られたくないし。
「はあ? じゃあ、なんで旺志とデートすんだよ」
「だから、デートじゃないってば。課題クリアのための食事会だから。黒崎さんに、今まで食事したことない異性と食事に誘って、食事してきなさいって言われたんだって」
「それでお前?」
「そう、私」
「なんで?」
「知らない」
私は目のまえにある肉じゃがをつつくと、大きな口でパクリと食べる。
「なんで?」とまた、お兄ちゃんが不思議そうな顔で尋ねてくる。
「だから、知らないってば」
そこまで聞いてないし。
聞こうとも思わなかったし。
「なんで、お前なんだろうなあ」
お兄ちゃんが、首を傾げて独り言をつぶやいた。
どうしても納得できないらしい。