手紙〜狼犬が残したもの〜
〜挫折〜
あの頃は死ぬ事し かなくて氷の 世界をただただ生 きていた 春が来る 日はないと思って いたから・・・ いじめが始まったのは、随分昔の事で覚えてはいません。学校は冷凍庫のようにかんじ、その時間は凍らないよう必死でした。学校で学んだ事は勉強でも努力、友情でもなく誰かを下に置いて置けば、自分たちは上か中の場所にいれる。一人になる事はない。それが私の学んだ事でした。いつの間にか私は、その下にいたのです。二度と上にいく事ない、あの冷気のただよう場所に。 この場所に居る事しか道がなくて、もがき苦しんで頭の中に浮かぶ言葉は「いつかあんた達も、思い知る。今じゃなくてもあたしのこの場所をあじあう日が来る。焼け付く日を・・・絶えられない日々が絶対にくるんだ」とそれが私の唯一の希望でだったからです。 もう人が怖いと云うより人間に冷めている方が期待せず少しでも長く生き延びる方法でした。 私にもまだ生きたいという気持ちが心の中に、残っていたんだと思います。