Sweet Love

原田先生の横を通った時



「工藤先生は、私のものよ。」



ぼそっと耳元で言われた。



大丈夫…原田先生は代わりで来てるからすぐいなくなるはず…



だから、お願いだから不安なんて無くなってほしい…



思わず、泣きそうになって立ち止まっていると



「由愛ちゃん！私、由愛ちゃんのこと応援してるから！！」



私のクラスの生徒に話しかけられた。



「え？なんのこと？」



「由愛ちゃん、工藤先生のこと好きなんでしょ？」



「なっ…！」



「かわいい〜顔赤くして〜」



「先生をからかわないの…」



「からかってないよ〜！私、由愛ちゃんのこと大好きだもん！だから、あんな性格悪い女に負けちゃダメだからね！」



「うん。ありがとう。」



「工藤先生がうらやましい…」



「え？なんで？」



「だって、こんなかわいい人に想われてるなんてせこいよ！」



「ははっありがとう。」



「由愛ちゃん、冗談だと思ってるでしょ。本当だからね！もう！無自覚なんだから！」



「え？」



「とにかく！負けないでね！みんな由愛ちゃんの味方だから！」



それだけ言って、帰っていった。



私、いい生徒持ったなぁ…



そう思いながら、ふと時計を見ると…



「やばい！仕事終わってない！！」



そう1人で叫んで職員室に戻ったーーー