Sweet Love
と言って部屋を出た。







アパートに着き、工藤先生のベッドに寝かせられた私は、まだ恐怖が消えてなかった。



「助けてくれてありがとう。先生。」



「無事でよかった…」



無事…じゃないんだけどな…



でも、これ以上心配させたくないから言うのは止めよう…



「よかった…手遅れにならなくて…」



そう言って工藤先生は顔を近づけた。



だけど私は、さっきのことを思い出し顔をそらしてしまった。



「由愛…?」



拒んじゃった…



大好きな工藤先生のキス…



「うっ…ごめんなさい…」



「泣いてたらわかんない。なにかされたのか?」



「…キスされたんです…」



「他には?」



「……………」



「なにされた?」



「む…胸を触られました…」



ピクッ…



そう言うと工藤先生の片眉が動いた。



「ごめん…なさい…」



私が謝ると顔を再び近づけてきた。



またそらそうとしようとした私の顎を掴んで阻止した。



「…!工藤せん…っん…!」



先生は優しく、深いキスを落とした。



「…今日の嫌なこと全部俺が忘れさせてやる。」



「え…?」



「いろいろ限界なんだよ、もう。由愛の頭の中に俺以外の男がいるなんてそんなの絶対許さない。」

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