Sweet Love
「モテる男が鈍感とは…」



「お前も人のこと言えないんじゃない?」



…ん?



「工藤先生?!なんでここに?!」



「さっき、ドアの前で生徒に会ったから」



「も、もしかして雪乃ちゃんの話とか全部…」



「うん。聞いてた」



「じゃ、じゃあ私が…」



「うん?」



「いや…なんでもないです…」



ここで余計なこと言わないほうがいいよね…



私が空手やってるってバレてないみたいだし…



「そういえば、お前空手で全国行ってるんだな」



「そうなんですよ〜今、6連覇中で…」



…ん?



今…空手のこと…



「えーーーーーっ?!」



「おそ…」



「な、なんでそれをっ!」



「聞いてたって言ったじゃん」



「まさかそこも聞いてたとは…」



あぁ…私の秘密が…



コツコツ…



え…?なんで近づいてくるの??



「習ってるとは言ってもねぇ…」



ガシッ



「いっ…」



「男には勝てないよ?」



「なんでっ…」



「さっきから右腕だけかばってるのまるわかり」



そう…さっき殴られそうになった時右腕で防いだ



結構強かったからなぁ…



私の腕は赤くなって腫れていた



「はぁ…本当にお前は…」



「どうせ鈍臭いとか言うんでしょ…」

< 173 / 280 >

この作品をシェア

pagetop