Sweet Love
「俺トイレ行きたいからちょっと中断してもいい?」



「え?我慢できないんですか?」



「うん。無理」



もうこれ見回りになってない…



「はぁ…じゃあ、待ってますから行ってきてください。戻ってきたら最初からやりますよ」



「最初からやるの?」



「当たり前ですよ。私たちが話してたら意味がないです」



なんて私も言える立場じゃないけど…



むしろ、怖くて見回れる自信なかったし…



「は〜い」



教師が途中でトイレとか…あり得ないでしょ…



まあ、自由な所が松田先生らしいというかなんというか…



「なぁ…?」



今まで黙っていた工藤先生が突然、口を開いた



「なんですか?」



「お前さ、また告白…されただろ?朔弥っていうやつに」



え……



「な、なんで知ってるんですか…?!」



「お前のクラスの生徒が話してるの聞いた」



結美ちゃんたちか…



「なんて…言ってたんですか…?」



「"朔弥先生かっこいい。でも、私たちが見たのって告白現場ってやつだよね?"って言ってた」



でも…



「それだけでどうやってわかるんですか?」



「あいつがお前のこと諦められてないってことはわかってた。本気で好きみたいだったし」



「私全然気づきませんでした…」



「鈍感だもんな、お前」



「なっ…!」

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