Sweet Love
「いっ…」



「男には勝てないよ?」



「なんでっ…」



「さっきから右腕だけかばってるのまるわかり」



そう言って腕をまくると赤く腫れていた



さっきよりひどくなってるじゃねーか…



「はぁ…本当にお前は…」



と言いながら湿布を貼り、包帯を巻く



「どうせ鈍臭いとか言うんでしょ…」



「まあ、それもあるけど…」



「むっ…」



「でも、危なっかしくてほっておけないのが1番かな」



「え…?」



「すぐ無茶するから、心配でしょうがない」



「だって、必死だったから…」



必死…ねぇ…



「いつも必死なのはかまわないけど、たまには自分のことも考えないといけないんじゃない?」



謝る由愛に



「まあ、そんなお前だから好きなんだけど」



と言うと赤くなった



「ははっここでも赤くなるか」



本当かわいい



軽い会話をしてるうちに手当てが終わった



「はい。終わったよ」



「ありがとうございます…」



固まる由愛



「どうした?」



「いや…工藤先生って器用だな〜って思って…」



「そう?」



「はい。私だったらこんなきれいに巻けません」



こいつ不器用だもんな



「それはどうも…あと、あんまり無理するなよ」



「なんでですか?」



「なんでって…心配だから」



「わ、わかりました…」



すぐ顔赤くしやがって、かわいいやつ



「じゃあな」



頭を撫で、俺は部屋を出たーーーーーー

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