Sweet Love
「ちっ…ふざけんな、てめぇ…」



「あ〜怖い怖い。さっさと帰って寝よ〜っと由愛ちゃん、またね」



「はいっ!さようなら〜!」



私がそう言うと美雨さんは笑顔で手を振って帰って行った



…といっても2部屋先の所だけど



「由愛」



「はい!」



美雨さんが帰って行った方をぼーっと見ていた私は工藤先生のことうっかり忘れていた



「入れよ」



「でも、ご飯…」



「まだ時間ある」



工藤先生の部屋に入り、ソファーに座った途端、先ほどの緊張感に襲われる



ど、どうしよう…



「その格好なに?」



私の横でそう聞く工藤先生



「えっと…美雨さんがご飯食べに行くこと知ってて…それで、服プレゼントしてくれたんです」



「そのメイクは?」



「これは、美雨さんの友達の亜希さんがしてくれました」



「なんだよそれ…」



そう言われて、ショックを受ける私



「やっぱり、似合わないですよね…」



自分で言っておいて目に涙が溜まる



メイクを落とそうと腰を浮かした瞬間



グイッ



「え?」



私は工藤先生に抱きしめられていた



「工藤先生…?」



「違う。そんな格好似合わないわけないだろ…」



「へ…?」



「むしろかわいすぎて心臓止まるかと思ったし…」

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