Sweet Love
気付いたら突っ込んでいたそう



それを知ったお母さんは信じられなくて葬式でも家でも放心状態だった



仕事は休み、家でほとんどぼーっとしている状態が続いた



私は学校に事情を説明し、バイトを平日でもやらせてもらえるようになった



私の学校は短期しかバイトができない



よっぽどの事情がない限り、平日でもバイトはできなかった



バイトと学校の両立で私は、いっぱいいっぱいだった



食事もあまり取れずに毎日過ごしていた



いつも通り、学校から帰っていると



「宮本?」



ぼーっとしながら走っていた私は、工藤先生が近くにいたことに気付かなかった



「工藤先生…」



「お前…ご飯食べてる?」



「なんで…?」



「前会った時より、すごい痩せてる。それに、顔色悪い」



「ずっとバイト続きだったからご飯食べてる暇がないんだ…」



「お前の学校バイトできたっけ?」



「あー…ちょっとわけあって…」



「そっか…無理すんなよ」



「ありがとう。じゃあ、帰るね。お母さん待ってるし」



そう告げて私は家に帰った



しばらく、バイトと学校を両立しているうちに体力もだいぶついてきて前よりはつらくなくなった



お母さんも仕事をまた始め、少しずついつも通りに戻ったと思った

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