絶望の部屋(再)
暗闇の中で
1人のこの休みの期間はとてつもなく暇で僕は寝て起きて飯食って刀振ってまた飯食って刀振って風呂入って寝ると言うなんともつまらない時間を過ごしてしまったいた。
 
 
何か考える時間を作ってしまうと一也や真理亜のことを思い出してしまいまた1人で病んでしまいそうだからこれぐらいがちょうどよかったのかもしれない。
 
 
誰よりも強くなってみんなを守る。
大好きな人をこれ以上失わないようにする…ただその思いだけが心の中にあった。
 
 
 
ゲーム始まる日も僕は早めに起きてご飯を食べ用意を済まし早めに自分の部屋を後にした。
 
 
部屋を出る時は「行って来るよ」と誰もいない部屋に1人つぶやき悲しい想いを堪えた。
 
 
真理亜から預かった刀は折れてしまったので違う刀を腰に差しまたあの現実からかけ離れた現実に向かった。
 
 
 
1人で集会室まで歩いていると自分の足音がよく聞こえた。
今までここを1人で歩くことが1度もなかったからな…
 
 
思い起こせば最初のゲームの時は遅刻して殺されかけたよな…。
けどこの道を走ってる自分の気持ちは不安の中に喜びもあった。
2人で肩を並べて話しながら色々話したことは思い出になっていく。だけどその思い出を僕が忘れない限り一也は僕の心の中で生きてるんだと思う。
 
 
きっと一也が最後に言った「また明日」はそうゆう意味なんだと思う。
 
だから一也の前でもうカッコ悪い自分を見せるわけにいかないから僕も強くならなきゃね。
 
 
なぜか覚えてないが昔の僕が一也に言ったように人を守れる強さを持って人を守ってみせる。それが僕にできる今の最善の選択だ。
 
 
集会室の扉の前に着き1度深呼吸をして扉を開いた。
 
 
ガチャンとなって開いた扉の先には生き残った残りの人達がけっこう座っていた。
僕の知っている顔は真田ぐらいしかもう残っていなかった。
 
 
栞と七海ちゃんは無事なのかな…。
まだ来てないだけだよな。
 
 
 
部屋にいるほとんどの奴はなぜか僕を見て驚くような表情をしながら尊敬のような眼差しで見ている気がしたが自意識過剰だと思われたくなかったから僕はそっと部屋の隅に座っておいた。
 
 
 
ここまで来るとある程度みんな顔見知りらしく会話がそこらじゅうから聞こえる。
それに比べ僕はと来たら…僕のことを殺すと初日に言ってきた真田だけしか知り合いが今のところいないもんな…
 
 
 
はぁっ。
 
 
 
ガチャン…。また扉が開き誰かが入ってきた。
その姿は僕がここに来て会えて1番嬉しくも辛い相手だった。
 
 
栞と七海はキョロキョロと周りを見渡して誰かを探しているみたいだったけど見つからない見たいで栞は肩を落として端の方に行ってしまった。
 
 
次に利用するやつでも探していたのかな…。
もしかしたら僕のこと…。ってないか。あれは嘘だったんだよな。
 
 
でも一也は本気で好きになったって言ってたけど七海の方はどう思ってたんだろ…
僕も本気で好きになってしまってたんだからバカだよね。でも1度好きになった人を酷くゆうのはよくないし僕は僕の思うようにあの2人を守ろう…。
一也が生きていてもそうするだろうしね。
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