絶望の部屋(再)
「あー…新庄君。やっと来てくれましたか。
 
 
待ちくたびれましたよ。
じゃあみんな集まったみたいですし最後のゲームを始めたいと思います。
最後のゲームは…絶望を知ることです。」
 
 
 
は?
それってゲームなのか…。
 
 
 
もうこの中で争わなくていいってことになるのかな…
 
 
「えーと…これはゲームと言うよりルールにも書いておいた通りここを出るのに1番重要なことです。ですので3時間以内に絶望を知ることが出来たのならば私のところに来てください。
 
そうすれば絶望を知ることの出来たみなさん全員がこのゲームクリアとなります。ルールはわかってもらえましたかね?」
 
 
 
「それなら僕はもう絶望を知ったような気がするんですけど…」
 
 
「本当にそれでいいんですね?
 
 
もしそれがあなたにとっての本当の絶望でない場合この場で灰になって消えてもらいますけど本当にそれでいいんですね?」
 
 
 
 
「いや…もう少し考えます。」
 
 
 
「そうですか…。それがいいですよそれが。」
 
 
僕はゼツボウのただならぬ殺気におされひいてしまった。
でもこれ以上なにに絶望しろって言うんだ?
 
 
 
単純なようで1番このゲームが難しいのかもしれないな…。
 
 
 
「あの七海ちゃん、僕と一緒にどうすればいいのか考えない?」
 
 
「…。えっ?なんか言ってた?
 
 
ごめんちょっと考えごとしてて。」
 
 
「あっ、全然いいけど、よかったら一緒に絶望をどうすれば知れるか考えてくれないかなって聞いてたんだ。」
 
 
「あっそうだったの!
 
もちろん私は大歓迎だよ。」
 
 
 
「よかった…。じゃあまたよろしくね。」
 
 
七海のいつもにない表情から僕の胸騒ぎは止まらなかった。
 
 
あの時どこを見てたんだろ…。
七海は明らかに何処かを見つめて悲しい目をしていたような気がしてならなかった。
 
 
一也のこと思い出してたのかな…
それなら聞いたら悪いよね。。
 
 
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