絶望の部屋(再)
『素直な人は嫌いじゃありませんよ上田君。
 
 
ではまず私の自己紹介からさせてもらいます。
私の名前はゼツボウ。人間ではありません。ですのであなた方を殺すことに躊躇いはないので注意してください。
 
 
私は絶望の部屋のオーナーですのでこれから始まる天秤ゲームもこちらのルールに乗っ取って参加してくださいね。』
 
 
 
 
「ルール?
 
 
だったら早くそのルールとやらを教えろ。」
 
 
一也のその様子からきれていることは感じれた。
 
 
まぁ当然と言えば当然のことだが僕はそれよりあのゼツボウの声が何処かで聞いたことのある気がして話に集中できなかった。
 
 
 
『ではルールを教えますね。
 
 
まずこのオープニングゲームには新庄君だけが参加します。
オープニングゲームですのでいったって簡単にしてあるのでご安心ください。
ゲームの内容は人間の命を天秤にかけてもらいます。
大事な人と大事でない人。
この二つに分けて大事でない人には全員死んでもらいます。
以上がこのゲームの説明です。』
 
 
えっ…
 
 
クラスメイトを天秤にかけて大事でない人は全員死ぬ…?
 
 
そんなの選べるわけないだろ…
 
 
 
『ちなみにこのゲームでは大事でないのに大事と嘘をついてしまった場合はプレーヤーつまり新庄君あなたに死んでもらいます。
 
 
では教卓にある紙に大事な人の名前だけを書いてください。
 
 
このオープニングゲームはあなたが絶望の部屋にふさわしい人物か試すためにあるので私に絶望の表情をもっと見せてくださいね。』
 
 
 
天秤ゲーム…
 
 
最悪だ。
 
 

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