絶望の部屋(再)
「えっ。なに言ってるんですか先生。
 
 
 
そんなことしたら先生死んじゃうんですよ?
 
 
僕に先生を殺すことなんて出来ません。」
 
 
 
「新庄…
 
 
俺はな、高校の時この絶望の部屋に参加したことがあったんだ。」
 
 
 
えっ…
 
 
 
先生が絶望の部屋に?
 
 
 
「俺は昔は君みたいに学校に行っていなかった。
 
 
俺は人生に絶望し引きこもりになっていたある日、この絶望の部屋に招待された。
 
 
先生の友達はみんな死んだ。いや先生が殺したと言うべきだな。
 
 
先生はいい人なんかじゃない。
立派な人殺しだ。だから望田を生かしてやってくれたのむ。」
 
 
 
「人殺しは僕も一緒じゃないですか…
 
 
昔はどうであれ僕の知ってる先生は僕を救ってくれた本当に最高の先生なんです。
 
だから僕の手で先生を殺すなんて出来ません。」
 
 
 
「新庄………。」
 
 
 
 
無理だ。
 
先生を選ぶなんて本当に出来るわけがない。
 
 
狂ってる。こんなゲーム狂ってるよ。
 
 

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