絶望の部屋(再)
「なんで私にも相談してくれなかったの?
 
私達いつでも3人一緒だったじゃない。この手紙見た時だって寂しかったんだよ。
最初は寂しくて一人ぼっちになるのが嫌で焦って電話したんだけどいつの間にかまた怒ってて…
 
私だって参加できるならしたいよ。でもどうせ女だからだめだとかゆうんでしょ?
 
私も2人みたいに男に生まれたかった。
 
それだったら本当に隠し事のない親友に慣れたのかな?
私辛いよ。2人がいなくなったら。」
 
 
希の泣きながら言ったこの言葉は僕の心に大きくなにかが突き刺さった気分だった。
 
 
確かにずっと一緒だった希に隠し事をした僕はバカだった。
 
 
希があんなことで悩んでたなんて知らなかったし何より僕らをこんなに大事に思ってたなんて…
 
 
「ごめんな希。
 
隠すつもりじゃなかったんだ。ただ希の泣いてる姿を見たくなかったし希のお別れする決意がつかなかったからばれないように行こうと思ったんだ。
 
 
でも間違ってたよ。
 
だって僕ら3人いつでも一緒になんでもしてきたのに今更内緒で居なくなられて死なれたらたまったもんじゃないもんな。
 
 
ほんとにごめん。」
 
 
 
「ゆ、ゆうや~。」
泣き崩れた希はなんだか安心しているような顔をしていた。
 
 
その涙をみても僕は辛くなかった。
なぜならこの涙は嬉しい涙だったからだ。
 
 
一也も嬉しそうに泣いてる希のそばによって肩をなでていた。
 
 
 
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