絶望の部屋(再)
うるさい足音とともに大きな声で僕を呼ぶ声が聞こえる。
 
 
 
「おーい、ゆーや~!
 
 
学校行く日は俺に一言声かけろって言ったよな?」
 
 
 
「なんで一也にいちいち声かけて学校に行かないと行けないんだよ…」
 
 
 
「俺とお前の間に隠し事はなしだろ?
 
お前がせっかく出て来たのに気づかなかったらどうすんだよ。」
 
 
 
「気づかないぐらいがちょうどいいよ。
 
 
希も一也もほんといい迷惑なんだよ。」
 
 
 
一也と出会ったのは中1のときでそれ以来ずっと仲良くしてくれる親友の上田一也。
 
 
一也は今では学校の人気者だ。
 
 
人気の理由はもちろん完璧と言えるルックスにこの明るい性格だからだ。
 
 
 
「お前らも僕と絡むのやめたほうがいいよ?
 
 
 
2人が変に見られたら申し訳ないし…」
 
 
 
「そんなこと気にしてたのかよ。
 
 
俺ら親友だろ?俺はお前以上の友達はいねえよ。
 
 
それとも勇哉は俺のこと友達と思ってなかったのか?」
 
 
 
「違うけどよ…
 
 
僕も2人だけが友達だと思ってるよ。」
 
 
 
「なら、私達に気遣いなんていらないの!
 
 
これで変なように見る人なんて友達にならないしね!」
 
 
 
「ありがとな。」
 
 
「えっ?なんか言った?」と2人は声をそろえて言ってきた。
 
 
 
「なんでもないよ!
 
 
それより遅刻するから走らないと!」
 
 
 
そういい僕らは走って学校に向ったのだった。
 
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