絶望の部屋(再)
希が泣きやんだ後僕ら3人は一也と2人で行く予定だった神社に時間は2時間ほど早いが行くことになった。
 
 
一也も僕と同じく神社のお賽銭にありったけのお金を入れていた。
 
 
このお金を使うことはもうないかもしれないのに残してても意味がないからであろう。
何よりこの神社にはご利益がある。
 
 
一也の両親が事故にあったって聞いた時もこの神社にお参りして奇跡的に軽傷で済んだし、高校入学の時だって僕らを全員が同じ高校に入学できる確率はほとんどなかったのに受かった。
 
 
ただの思い込みかもしれないけどこの神社には色々助けられた。
 
 
だから神頼みは間違ってるかもだけどあと1度だけ、1度だけ願いを叶えて欲しい。その一心で全てを捧げにきた。
 
 
「勇哉。俺らほんとに生きて帰ってこれるかな?」
 
 
「なに弱気になってるんだよらしくないよ。
 
生きれるかな?じゃない生きないといけないんだよ!そうだろ?」
 
 
「この前まで引きこもりだったやつのセリフとは思えないぐらいかっこいいじゃねぇか!
 
 
引きこもりにはまけらんねぇな。」
 
 
「だね!
 
 
引きこもりに負けたら一也カッコ悪いよ~」
 
 
「希も一也も引きこもり引きこもりって言いすぎたろ!
 
 
まぁ引きこもりに慰められてる2人も同等だよ」
 
 
「そうだね!」
 
 
そう僕らはこうして朝がくるまでひたすらたわいもない会話を続けた。
 
楽しかった。
 
希は男と女の壁があるみたいなことを言ってたけど僕にはそんな風には感じなかった。
 
 
たぶん希もわかってるだろう。僕ら3人に男も女も関係ない本当の親友なんだと思う。
 
 
辛い時も悲しい時も楽しい時も怒ってる時もどんな時も一緒にいたこの3人だからずっと笑ってられるんだろう。
 
 
この2人が居なかったら僕も今は居なかっただろうな…
 
 
1日が今日ほどすぐ過ぎた日はなかったな…
このまま今日が続けばいいのに。そう思ってるのは3人とも同じだかいかなければならない時間になってしまった。

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