絶望の部屋(再)
ガタ、バキ、ギギギィ
 
 
機械で何かを削るような音が突然聞こえてきた。
 
 
さっきまで安藤栞さんと喋ってホッとしていた気持ちが全て吹き飛ぶかのような気持ちだった。
 
 
それは他の誰もが感じてるだろう。
幾つもの命を殺しあざ笑うかのような態度をとるこのゲームの主催者ゼツボウが出てきたからだ。
 
 
「お待たせいたしました。
 
只今より絶望の部屋第1ゲームを開始したいと思います。
尚この部屋にいる皆さんは敵ではありません。ですので柔らかく楽しい雰囲気でいてください。
これから皆さんは協力しあい他の班の人をころしてもらうんですからねぇ」
 
 
その声は何かの声と合成したような声だった。
甲高いその声を聞いてるだけで気分が悪くなりそうだった。
そしてゼツボウの姿はただの壊れかけたロボットにしか見えなかった。
 
一見大したことなさそうなロボットだが何かのすれば殺される。それはこいつの纏っている殺気で感じることが僕にはできた。
 
 
そしていよいよ本戦第1ゲームが始まる。
オープニングゲームの時のようにもう辛い思いはしたくない。
一也とともに絶対生き残って希望をつかんでやる。
そしてゼツボウ。お前をこの手で殺す
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