絶望の部屋(再)
久々に走って肺が痛くなった。
 
 
これからは少しずつ外に出るようにしようかな…
 
 
 
一也と希も息を切らしながら走って来てギリギリ学校は遅刻せずにすんだ。
 
 
 
僕と希は同じクラスで一也は隣のクラスだ。
 
 
 
「勇哉いこ!」そう言って僕の手を引いてくれた。
 
 
 
クラスの目線は案の定冷たい目線でこちらを見てきた。
 
 
みんな僕の悪口を言ってるのがわかる。
 
小言で言ってるつもりかもしれないけど聞こえてくる声はみんなほとんど同じ。
 
 
「なんできたんだよ。」とか「クズがうつるから学校くんな」とか言ってくるのが現実なんだよな…
 
 
 
そんな中で希は僕の手を引いて堂々と進んでいく。
 
 
「あんたらね、小言でこそこそ言うなんてあんたらのほうがよっぽどクズなのよ!」希は僕の代わりにいつもなんでもしてくれる。
 
 
僕がもっとしっかりしないといけないんだけど希にはほんとに感謝している。
 
「ありがとう希。
 
でも僕は大丈夫だからほっときなよ。

 
 
 
「えっ…でも。
 
 
勇哉のことなにも知らないくせに勇哉の悪口言うあいつらが許せないからつい…」
 
 
 
「その気持ちだけ受け取っておくよ。
 
 
僕がクズなのは本当のことだしさ!」
 
 
 
そう言って僕は自分の席に座って顔を伏せた。
 
 
 
そして担任の先生の川上悟先生が入ってきてホームルームが始まった。
 
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