絶望の部屋(再)
僕と一也は栞と栞の昔からの友達だと言う七瀬七海と4人でしばらく喋っていると横から僕は肩を引っ張られた。
 
 
「おい、お前新庄勇哉だろ。」
 
 
えっ。
 
なんで名前を知っているのかわからなかった。
 
顔は見たことあるような気がするがあまりと言うかほとんどと言うより全く覚えていなかった。
 
この人は僕のことをしっかり覚えているみたいだ。
 
「そうですけど…誰ですか?」
 
 
本当にわからなかった。
 
 
昔の友達か何かかな?
 
 
だが相手の顔はそんな感じではなかった。目つきは危なく、何を考えているのかわからない様子で明らかに何かに怒っている感じの様子だった。
 
 
「覚えてねぇのか。
 
でもお前を殺すのは俺だ。」
 
 
何を言い出すかと思えば殺すだと。
 
なんの恨みをかったのかは知らないけど殺すはいいすぎだろ。
 
 
「僕君に何かしたのかな?
 
殺される筋合いはないんだけど…」
 
 
「やっぱり何も覚えてないみたいだな。
 
 
俺は真田翔。忘れたなら思い出すんだな」
 
そう言って真田は去って行った。
 
 
真田翔か…
 
正直何も思い出せなかった。
 
なんの恨みをかいあいつをあんなに怒らせたのか僕には全く想像もできなかった。
 
 
ふとあの3人のほうに戻ろうと振り返ると3人も変なのに絡まれていた。
 
 
眼鏡で髪は長く雰囲気は綺麗な人だった。
 
 
「どうしたの一也?」
 
 
「あぁ勇哉か。お前のほうは話終わったのか?」
 
 
「うん、一応ね。よくわからなかったけどね。
 
でその子は誰なの?」
 
 
 
「名乗らないから名前は知らないけど意味なく絡んでくるんだよ。」
 
変わった子なんだなと僕は思った。
 
見た目はいいのにな…
 
 
「あの…僕は新庄勇哉です。あなたは?」
 
 
「ふん。死んだような目をして。
 
やっぱりクズね。あんたみたいなクズとは話したくないの」
 
 
なぜこんなにきつく言われたのか全くわかなかった。
 
 
けど他のみんなには普通なのに僕にだけこんな感じだった。
 
 
ここに来て僕はなんだか嫌われ者になったみたいだ。よくわからないやつに殺すと言われ更に話しかければクズと言われ。
 
 
なんなんだよほんと…。
< 40 / 131 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop