絶望の部屋（再）

あれからどれぐらいたっただろうか僕はずっと夢を見ていた。
 
 
一也と七海と栞と希と僕で何やら出かけている夢だった。
 
 
ここをみんなで無事にできることができ、そのあとの未来を見ている見たいだった。
だけどこんな幸せな未来は来ないだろう。現に夢の中じゃない僕はもう殺されているだろうし最後に神様が幸せなみんなの姿を見せてくれたんだと僕は思った。
 
 
 
それからは今までの思い出がずっと流れていた。これはたぶん走馬灯ってゆうやつだろう。
最後は意外にあっけないものだと言うがその通りだ。
みんなの前でカッコつけてその疲れで倒れてしまって殺された。実に情けないやつの死に方だ。もし僕がそれを見ている立場なら「ダサいね。」とか「あいつバカなんじゃないの」とか一也に話してるだろうな…
 
 
そうやって無限に出てくる文句ともう何時間語り合っただろうか…
終わらないこの闇の世界と僕はこれから先ずっと一緒にいないといけないのか？そうなるとしたら耐えられるものではない死と言うものを僕は甘く考えすぎていたのかもしれない。
 
 
死にたくない。生きたいよ一也
 
 
「……………………や。」
 
 
あれ…
体が揺れている感覚とさっき何か聞こえたような気がした。
最初はそれぐらいの感じだった。
だけどその揺れはどんどん強く感じてきて更に声もはっきり聞こえてきた。
 
 
「起きろ勇哉。頼むから起きてくれよ。」
 
 
さっきから僕を呼びかけてくれていたのは一也の声だった。
僕の体を揺すり必死に声をかけてくれていた。
 
 
「いてててててっ。ごめんなんだか寝てたみたいだね。
 
 
心配かけて悪かったよ。」
 
 
僕の声を聞いて他の2人も泣いていたのか顔をこすて涙を拭いて走ってきた。
そして栞は僕抱きついてよかった。よかった。とだけずっとつぶやいていた。
 
七海の方は相変わらずツンとしているみたいだけど心配してくれていたのが疲れきっているであろう顔の様子から感じることができた。
 
 
だけどなんで僕は死んでる設定なんだ？ただ倒れて寝ていただけなのに…
むしろゆうならあの状況からどう対処したのかの方が気になってしかたなかった。
 
 
「一也…。あの状況からどうやって助けてくれたの？
 
 
むしろゆうなら全員死んでもおかしくない状況だっただろ？」
 
 
それを聞くと一也はニヤッと笑って話してくれた。