絶望の部屋(再)
乗り込んだジェットコースターはカタカタと言って上に上がっていく。
栞が横で話しかけてきているが何を話してなんて返してるのかすらわからなかった。
1番上まで上がりきって一気に下に落ちていくジェットコースターの重力で前を見るのすらままならない状態で落ちていった。
普通のジェットコースターより絶対に早いと確信できる速さで僕はひたすら笑うことしかできなかった。
絶望だ。
どうか神様早く終わってください。
その祈りは届かず普通のジェットコースターなら長くても3分ぐらいだろう。
だがこいつは軽く10分ほど走ってるのにまだ止まらない。
この辺りで栞も不安になってきたのか僕の方をチラチラと見始めた。
これは仕方のないことだ。
このジェットコースターは止まるのか?と言う疑問だけが襲ってきて風のせいでほとんど話し声も聞こえなかった。
だが次の異変で栞が今までださなかったぐらい大きな声で話しかけてきた。
「し、新庄君。う、後ろ見て。」
栞の大きくて何かに怯えた声にさすがに異変を感じ怖い思いもあったがそれを押し切り体を風の抵抗にさからわせて後ろを振り向いた。
その光景は異常な光景だった。
後ろの線路がどんどん崩れもうすぐそこまで壊れていた。
ヤバイこんなとこで死ぬのか。
だから嫌だったんだ。
絶望じゃなくて死亡じゃなか。
だがそんな崩れる線路の恐怖よりも横にいる栞が震えて必死に腕にしがみついて不安そうにしている姿をみて男の本能なのかそれとも強がりなのか怖さより守ってあげたい気持ちが勝り始めていた。
「大丈夫だよ!
これはアトラクションだから落ちないようになってるんだよたぶん」
「えっ、ほんとに?
でももうすぐそこまで崩れてるのに終わりが全然見えないよ…」
確かにそうだ。
もういつ落ちてもおかしくない状態なのに前には終わりの場所らしきものは全く見えなかった。
かける言葉すらもう見当たらなかった。
ただ高さの恐怖はいつの間にか消えずっと栞の手を握っていた。
そして後ろから順番に台車が落ちて行きあまりの恐怖に顔は青ざめ栞のことを握っていない足だけがガタガタと震えていた。
フワッととなったと同時に1番前に座っていた僕らもついに落ちていった。
腕にしがみついた栞を見て最後の幸せを得て死を覚悟したが落ちはずのジェットコースターは止まらず走ってなんだか前にゴールらしいものが見えていた。
そうゆうことかと納得し今までの不安が吹っ飛んだ。
栞は状況をまだ理解せず必死に腕にしがみついていた。
「大丈夫だよ!もう終わったよ。」
「えっ。嘘。死んでないの…」
「うん。大丈夫だったよ。
それより腕…」
「えっ、あ、ごめんなさい。
怖くなってついついしがみついてて…」
嬉しいけどちょっと恥ずかしい気持ちが勝ってついつい言ってしまった。
むしろずっとこのままで…なんて言う勇気なんて僕にはなかった。
「全然いいよ気にしないで!
確かに怖かったもんね。ああなるのも無理ないよ。」
「よかった。嫌われたのかと思っちゃた。
それより見てあの写真!」
指が指す方を見ると落ちる時に撮られていた写真があった。
僕はあたかも余裕そうに写っていたがこの時半分の意識は飛んでいてはっきり言って何も覚えてないが情けない姿で写るよりよっぽどマシかな…
写真で見てもやっぱり栞は可愛いなとか思っていたが今だに安藤さんとしてしか呼んだことないもんな…
心の中では強気なのに。。
栞が横で話しかけてきているが何を話してなんて返してるのかすらわからなかった。
1番上まで上がりきって一気に下に落ちていくジェットコースターの重力で前を見るのすらままならない状態で落ちていった。
普通のジェットコースターより絶対に早いと確信できる速さで僕はひたすら笑うことしかできなかった。
絶望だ。
どうか神様早く終わってください。
その祈りは届かず普通のジェットコースターなら長くても3分ぐらいだろう。
だがこいつは軽く10分ほど走ってるのにまだ止まらない。
この辺りで栞も不安になってきたのか僕の方をチラチラと見始めた。
これは仕方のないことだ。
このジェットコースターは止まるのか?と言う疑問だけが襲ってきて風のせいでほとんど話し声も聞こえなかった。
だが次の異変で栞が今までださなかったぐらい大きな声で話しかけてきた。
「し、新庄君。う、後ろ見て。」
栞の大きくて何かに怯えた声にさすがに異変を感じ怖い思いもあったがそれを押し切り体を風の抵抗にさからわせて後ろを振り向いた。
その光景は異常な光景だった。
後ろの線路がどんどん崩れもうすぐそこまで壊れていた。
ヤバイこんなとこで死ぬのか。
だから嫌だったんだ。
絶望じゃなくて死亡じゃなか。
だがそんな崩れる線路の恐怖よりも横にいる栞が震えて必死に腕にしがみついて不安そうにしている姿をみて男の本能なのかそれとも強がりなのか怖さより守ってあげたい気持ちが勝り始めていた。
「大丈夫だよ!
これはアトラクションだから落ちないようになってるんだよたぶん」
「えっ、ほんとに?
でももうすぐそこまで崩れてるのに終わりが全然見えないよ…」
確かにそうだ。
もういつ落ちてもおかしくない状態なのに前には終わりの場所らしきものは全く見えなかった。
かける言葉すらもう見当たらなかった。
ただ高さの恐怖はいつの間にか消えずっと栞の手を握っていた。
そして後ろから順番に台車が落ちて行きあまりの恐怖に顔は青ざめ栞のことを握っていない足だけがガタガタと震えていた。
フワッととなったと同時に1番前に座っていた僕らもついに落ちていった。
腕にしがみついた栞を見て最後の幸せを得て死を覚悟したが落ちはずのジェットコースターは止まらず走ってなんだか前にゴールらしいものが見えていた。
そうゆうことかと納得し今までの不安が吹っ飛んだ。
栞は状況をまだ理解せず必死に腕にしがみついていた。
「大丈夫だよ!もう終わったよ。」
「えっ。嘘。死んでないの…」
「うん。大丈夫だったよ。
それより腕…」
「えっ、あ、ごめんなさい。
怖くなってついついしがみついてて…」
嬉しいけどちょっと恥ずかしい気持ちが勝ってついつい言ってしまった。
むしろずっとこのままで…なんて言う勇気なんて僕にはなかった。
「全然いいよ気にしないで!
確かに怖かったもんね。ああなるのも無理ないよ。」
「よかった。嫌われたのかと思っちゃた。
それより見てあの写真!」
指が指す方を見ると落ちる時に撮られていた写真があった。
僕はあたかも余裕そうに写っていたがこの時半分の意識は飛んでいてはっきり言って何も覚えてないが情けない姿で写るよりよっぽどマシかな…
写真で見てもやっぱり栞は可愛いなとか思っていたが今だに安藤さんとしてしか呼んだことないもんな…
心の中では強気なのに。。