絶望の部屋(再)
うーん。
あれからどれぐらい寝たのかわからないけどかなり寝たはずだ。
 
 
体の疲れもだいぶ取れたみたいで全身が軽かった。
 
 
全身を軽く動かした後一也達の方に行くと1人何やら知らない奴が混じっていた。
 
 
誰だろあれ…
 
 
あっ、そう言えばあんな奴集会室にいたな。
あいつも1人だったから一緒に居ようって魂胆か。
 
 
しばらく岩陰で様子を見てると少し会話が入ってきた。
 
 
「あの皆さんは3人で一緒にいるんですか?
 
確かもう1人居たはずじゃ…」
 
 
「あぁ勇哉か。勇哉はなんか疲れてるみたいだったからあっちの奥で寝かせてるよ。」
 
 
一也はそのモジモジして頼りのなさそうな奴に対して答えた。
 
 
「へぇー。あいつは居ないんですね。
 
 
じゃあ俺でも大丈夫かな。」
 
 
「ん?
 
 
何のことだ?」
 
 
「こうゆうことだよ。」
 
バッと腰から銃を出し一也の背後に周り頭に銃口を向け出した。
 
 
「おい、冗談ならやめろよ。
 
 
俺ら同じ班だろ。」
 
 
「冗談?何のことだよ?
 
 
これが冗談に見えるのか?俺はやっと人を殺せるからワクワクしてるんだよ。」
 
 
あいつは大人しい皮をかぶって一也達に近づいてみんなを殺す気だったただの殺人鬼だった。
 
 
「はぁたまんねぇな。
 
 
そこのクソ女達じゃ俺の相手ならないだろうからお前さえこうしてれば邪魔するやつもいないし特に今はあの厄介そうな新庄とかゆう野郎もいねぇ。
だから絶好のチャンスだと思って近づいたらまんまと罠にはまってくれたよ。」
 
 
「おいおい、本当にやめてくれよ。
 
 
そうゆう冗談は通じないタイプなんだよ俺。」
 
 
一也は自分が危険なのを察しているのか声を少し震わせていった。
 
 
「だからしつこいなお前も。俺の罠にはまったの!
 
だからお前らにはみんな死んでもらうよ。」
 
 
「ははは。マジかよこいつ…
 
 
七海、栞、俺はいいから勇哉を連れて逃げてくれ。」
 
 
なんであんなに言ってるのに僕を見捨てない。なぜ自分が死んででも僕を守る。わからないわからないよ一也。
 
 
一也のその姿を見て体は勝手に動いてしまっていた。
 
 
「おいその銃口をおろせ。」
 
 
「勇哉!!
 
 
なんで出てくるんだよ。」
 
 
「ごめん一也。
 
 
やっぱり僕何も変わってなかったや。」
 
 
 
「おっと、喋ってるところ悪いがそれ以上近づくとこいつには死んでもらうぜ。
 
 
殺したくなかったら刀を下におけ。」
 
 
さっきみたいに一瞬で間合いを詰めれば…
それは無理ださっきより距離があるし刀と違って今度は銃だ。僕が近づいた瞬間一也は打たれてしまう…
 
 
ここはこいつの指示に従うしか…
刀を下に置いたその時銃声はなった。
 
 
ドンッ。
 
 
あれ…
なんか足が熱いや。
 
はは。足撃たれちゃったみたいだな。
これじゃあもう動けないないや。
 
 
ドサっと倒れこんで足を抑えてもがくことしかできなかった。
 
 
「勇哉!!!」
 
 
栞と一也が声を揃えて言った。
 
 
「おっとそこの女も動くなよ。
動けば即こいつには死んでもらうぜ。
 
 
ってあれ…?」
 
 
それは何故だがわからないが突然起こった。
 
辺り一帯が急に暗くなり何も見えなくなってしまった。
 
 
「おい!!何が起こった。
 
 
変な動きして見ろてめえら今すぐ皆殺しだからな。」
 
 
暗くなったことにうろたえ叫び続ける男の声がする。
 
 
この状況はまたしても偶然なのか必然なのかはわからないがあの時と同じ気がした…
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