絶望の部屋(再)
何もない世界をさまよってる感じがずっと続いてた。
真っ暗で何も触ることは出来なくてただ歩くことしか出来ない。
死んだらこんなとこにいくのか…
ただ少し気になったのはずっと銃声と何かを言い合ってる男女の声、それにその女性がひたすらに何かを叫んでいる気がした。
その闇の世界では様々なものを見せてくれた。
僕が両親を殺したところや高校入学が決まった時のこと、更にはもっと前の希と遊んでる記憶も思い出した。
希とは物心ついたころには一緒に居たから懐かしかった。
無邪気に遊んでいたあの頃が…
そうこれが走馬灯ってやつだよな。
一也との記憶はなぜか出てこないな。
あいつとは中学の時からだったかな…
なぜか曖昧なんだよな。
一也は転校生だったからかな。まぁここで死ぬ僕にはもう関係のないことか。
色々あったけど最後は楽しかったな。
心の底から好きだと思える人もできて、本当の親友までできた。
後悔があるとすれば一也に最後謝れなかったことかな…
だからここで謝るよ一也。
ごめんな。。。
そして栞、僕の分まで生きて幸せになってくれよ。
走馬灯は消え本当の意味でここからの記憶は全くなかった。
…………………………。
ふと目を覚ますと口に何かが当たる感覚があった。
足の血は何やら布で縛られてるようで血が止まっていた。
助かったのかな…
体は完全には動かない中声だけはっきり聴こえていた。
「早く起きなさいよ新庄勇哉。」
必死に叫ぶ声と必死に胸のあたりを叩いていた。
えっ…。誰だろ…
目が出血のせいかボヤけて誰かわからなかった。
しばらくその状態が続きようやく視界もマシになってきてよくその人を見た。
そこに居た人は意外な人物で目を疑った。
「なんでお前がここに…?」
「え!!
うそ!よかった…。」
そう言ったのはあの憎たらしくも何かと僕らの近くに現れた眼鏡女だった。
必死に体を起こし眼鏡女をよく見るとそれは想像を絶する姿で目の前にいた。
眼鏡は割れてレンズがほとんどなく、片腕はなく足にも銃弾をうけたであろう傷が幾つもあった。
まさに倒れている僕より生きているのが不思議なぐらい酷い姿で僕のことを必死に看病してくれていた。
「お前その傷…大丈夫なのかよ。」
「大丈夫…ではないわ。
今はアドレナリンのおかげで痛みもマシだけどかなり痛むしそれにこの出血じゃ死は免れられないわ。」
「なんでなんだよ。なんで僕なんか助けたんだよ。
お前僕のこと嫌いだったんだろ?だったら僕のことなんか見捨てて逃げればよかったじゃないか。」
そう改めて冷静になり周りを見るとさっき僕のことを殺したと思っていたゴリラ男の他に多数の死体がゴロゴロと転がっていた。
その顔は相手の班の上位の何人もの人を殺して大量のポイントをとっていたあいつらの姿だった。
「嫌いよ。今のあなたはね。
でも昔のあなたは大好きだった。」
えっ…
昔?
あった覚えは全くなかった。
ここで始めて会っているはずなのに何を言い出すんだ。
「私達が同じ班と言うことは住んでるところが全員近かったってことよ。
私は昔からあなたの家の前を通っていた…。
来る日も来る日も刀を振り続けるあなたのその姿はいつしか私の憧れになっていた。
どんなことにも勇敢に立ち向かうあなたに私は恋をしました。
でも中学の終わりのあの日あなたはその死んだ魚のような目になった…
私は絶望した。あなたの家に入った犯人が許せなかった。私は見たの…あなたの家から逃げるゼツボウの姿を。
だから私はゼツボウを殺すため、あなたのあの優しくて勇敢な笑顔見るためにこのゲームに参加した。」
「嘘だろ…。じゃあ僕の親を殺そうとしたのは…」
「そうよ。ゼツボウよ。」
震える手が止まらなかった。
「今まで黙っていたことは謝るわ。
ゆえば殺されるから言えなかった。
でももう死ぬ私には関係のないことだわ。
最後にあなたの昔のような姿が見たかった。」
ゼツボウのことは気になるが眼鏡女の治療が先だと思った。
悪いやつじゃなかった。ただの人殺しだと思っていた自分が恥ずかしい。
「おまえはまだ死なない。僕が死なせない。」
「無駄よ。
このゲームのルールに書いていたでしょ。1番慈悲の心を持っていたものは死ぬの。それは間違いなく私。
あいつの命令で人を殺して殺して殺し続け私は毎晩拝み続け殺すたびにごめんなさいごめんなさいと心で叫び続けた。
そんな私が1番じゃないわけがないわ…よってあなたのその行動も無駄よ。」
「おまえに命令したあいつって…真田か…?」
「よくわかってるじゃない。
私はあいつに脅され殺し続けるしかなかったの…でもそれもこれで終わりよ。
そう言えばさっきから気になってたんだけどそのお前って呼び方やめてくれる。
私にはちゃんとした名前があるの。」
「じゃあ名前教えてくれよ…」
「そうね。私は七瀬真理亜。
真理亜って呼んでくれていいよ。」
「ははは。似合わねぇな。」
「親のつけた名前にケチつけないでくれる。」
真理亜の見つめるその目は最後を悟っているようで悲しい目をしていた。
僕はただ倒れる真理亜の横で座って話すことしか出来なかった。
真っ暗で何も触ることは出来なくてただ歩くことしか出来ない。
死んだらこんなとこにいくのか…
ただ少し気になったのはずっと銃声と何かを言い合ってる男女の声、それにその女性がひたすらに何かを叫んでいる気がした。
その闇の世界では様々なものを見せてくれた。
僕が両親を殺したところや高校入学が決まった時のこと、更にはもっと前の希と遊んでる記憶も思い出した。
希とは物心ついたころには一緒に居たから懐かしかった。
無邪気に遊んでいたあの頃が…
そうこれが走馬灯ってやつだよな。
一也との記憶はなぜか出てこないな。
あいつとは中学の時からだったかな…
なぜか曖昧なんだよな。
一也は転校生だったからかな。まぁここで死ぬ僕にはもう関係のないことか。
色々あったけど最後は楽しかったな。
心の底から好きだと思える人もできて、本当の親友までできた。
後悔があるとすれば一也に最後謝れなかったことかな…
だからここで謝るよ一也。
ごめんな。。。
そして栞、僕の分まで生きて幸せになってくれよ。
走馬灯は消え本当の意味でここからの記憶は全くなかった。
…………………………。
ふと目を覚ますと口に何かが当たる感覚があった。
足の血は何やら布で縛られてるようで血が止まっていた。
助かったのかな…
体は完全には動かない中声だけはっきり聴こえていた。
「早く起きなさいよ新庄勇哉。」
必死に叫ぶ声と必死に胸のあたりを叩いていた。
えっ…。誰だろ…
目が出血のせいかボヤけて誰かわからなかった。
しばらくその状態が続きようやく視界もマシになってきてよくその人を見た。
そこに居た人は意外な人物で目を疑った。
「なんでお前がここに…?」
「え!!
うそ!よかった…。」
そう言ったのはあの憎たらしくも何かと僕らの近くに現れた眼鏡女だった。
必死に体を起こし眼鏡女をよく見るとそれは想像を絶する姿で目の前にいた。
眼鏡は割れてレンズがほとんどなく、片腕はなく足にも銃弾をうけたであろう傷が幾つもあった。
まさに倒れている僕より生きているのが不思議なぐらい酷い姿で僕のことを必死に看病してくれていた。
「お前その傷…大丈夫なのかよ。」
「大丈夫…ではないわ。
今はアドレナリンのおかげで痛みもマシだけどかなり痛むしそれにこの出血じゃ死は免れられないわ。」
「なんでなんだよ。なんで僕なんか助けたんだよ。
お前僕のこと嫌いだったんだろ?だったら僕のことなんか見捨てて逃げればよかったじゃないか。」
そう改めて冷静になり周りを見るとさっき僕のことを殺したと思っていたゴリラ男の他に多数の死体がゴロゴロと転がっていた。
その顔は相手の班の上位の何人もの人を殺して大量のポイントをとっていたあいつらの姿だった。
「嫌いよ。今のあなたはね。
でも昔のあなたは大好きだった。」
えっ…
昔?
あった覚えは全くなかった。
ここで始めて会っているはずなのに何を言い出すんだ。
「私達が同じ班と言うことは住んでるところが全員近かったってことよ。
私は昔からあなたの家の前を通っていた…。
来る日も来る日も刀を振り続けるあなたのその姿はいつしか私の憧れになっていた。
どんなことにも勇敢に立ち向かうあなたに私は恋をしました。
でも中学の終わりのあの日あなたはその死んだ魚のような目になった…
私は絶望した。あなたの家に入った犯人が許せなかった。私は見たの…あなたの家から逃げるゼツボウの姿を。
だから私はゼツボウを殺すため、あなたのあの優しくて勇敢な笑顔見るためにこのゲームに参加した。」
「嘘だろ…。じゃあ僕の親を殺そうとしたのは…」
「そうよ。ゼツボウよ。」
震える手が止まらなかった。
「今まで黙っていたことは謝るわ。
ゆえば殺されるから言えなかった。
でももう死ぬ私には関係のないことだわ。
最後にあなたの昔のような姿が見たかった。」
ゼツボウのことは気になるが眼鏡女の治療が先だと思った。
悪いやつじゃなかった。ただの人殺しだと思っていた自分が恥ずかしい。
「おまえはまだ死なない。僕が死なせない。」
「無駄よ。
このゲームのルールに書いていたでしょ。1番慈悲の心を持っていたものは死ぬの。それは間違いなく私。
あいつの命令で人を殺して殺して殺し続け私は毎晩拝み続け殺すたびにごめんなさいごめんなさいと心で叫び続けた。
そんな私が1番じゃないわけがないわ…よってあなたのその行動も無駄よ。」
「おまえに命令したあいつって…真田か…?」
「よくわかってるじゃない。
私はあいつに脅され殺し続けるしかなかったの…でもそれもこれで終わりよ。
そう言えばさっきから気になってたんだけどそのお前って呼び方やめてくれる。
私にはちゃんとした名前があるの。」
「じゃあ名前教えてくれよ…」
「そうね。私は七瀬真理亜。
真理亜って呼んでくれていいよ。」
「ははは。似合わねぇな。」
「親のつけた名前にケチつけないでくれる。」
真理亜の見つめるその目は最後を悟っているようで悲しい目をしていた。
僕はただ倒れる真理亜の横で座って話すことしか出来なかった。