あのね、先生。
「いやじゃないよ!」
大きな声を出した茉央ちゃんに驚いて、一瞬ポカンとしてしまった。
そんな俺を見て、茉央ちゃんは恥ずかしそうに俯いて言った。
「先生がいいなら…」
「…んふふ、いいよ。とりあえず入って、濡れてもいいから」
そう言っても遠慮する茉央ちゃんの手をキュッと引いて中に入れる。
「わ…っ」
「風邪ひくでしょ」
「せんせ…っ」
別に床が濡れるくらいどうってことない。
ずっとそんな格好でいられるほうが、俺にはキツいことだから。
「はい、これ。ちょっと大きいかもしれないけど我慢してね」
「ありがと、先生」
「んふふ、うん。ほら、早く行ってきな」