あのね、先生。

｢いいんですか。先生と付き合っても俺、他の女の子と遊びますけど｣

だって俺茉央ちゃん以外いらないよ。

茉央ちゃん以外の女の子と付き合う気なんてない。それが吉野先生の条件であっても。

｢…何で？｣

｢好きじゃない人と付き合ってても、満たされないでしょ？｣

ごめん、ほんとに。

俺から声をかけておいて、その気にさせておいて。こんな言葉をかけるつもりなんてなかったんだ。


｢俺みたいな最低なやつじゃなくて、ちゃんと自分のこと好きになってくれる人の方がいいですよ｣

俺のことなんて想わなくていいから。

｢俺といても幸せになれないですよ｣

女の人って、一番好きな人とは一緒になれないって言うでしょ。

その通りだよ。自分を想ってくれない一番の男よりも、自分を想ってくれる二番目の男の方がいい。

自分を好きじゃない男といんの、辛いんだって。それで俺いっぱい振られたから。