あのね、先生。
「ふーん…」
どうするのが正解?
どうすれば茉央ちゃんを傷つけずに解決できるんだろう。
「なかなか上手く行かないですね、色々」
「…まぁ、仕方ないですよね。俺完全に悪いことしてるんですから」
「そうですね、篠原先生悪い人っすね」
「……楽しんでるし」
少し笑って俺を追いつめる中村先生は、完全に楽しんでる。
「だってこんなドラマみたいな展開あります?昼ドラかよ」
「んふふ、昼ドラって」
「ドロドロし過ぎですよ、いくらなんでも。すげーめんどくさい展開になっちゃってるし」
そう。ほんとに昼ドラみたいにドロドロした展開になってしまった。
いくら何でもこんな経験したことないわけで、大人になってからこんなことになるとは思ってなかった。
「ま、でも避けなきゃならないのは、吉野先生が咲良に会うことですよね」