あのね、先生。
「あたしも白城くんと同じこと考えてたの。言えなかったけど、ほんとはずっと」
ずっと4人でいるからこそ、思ってしまうことなのかもしれない。
「あのときもしも茉央にもう一度頑張れって言ってたら、あたしたちが想像してる通りになったかもしれない」
想像してる通りっていうのはきっと、並んで歩く2人の姿。
「…多分、そしたら篠原先生も…ダメだって分かってても茉央に好きだって言ってたんじゃないかな」
高橋も同じこと考えてたんだな。
蓮くんに言われたことは高橋にしか話さなかった。…ていうか、高橋にしか話せなかった。
1人で抱え込むには大きすぎて、何かあった?なんて聞かれたときに、迷うことなく話してしまった。
今はそれでよかったと思ってる。
「…そうだな」