あのね、先生。
梨花とシロは目を合わせて、同時に大きくため息をついた。
やっぱり、嫌われた?
あれだけ忘れるって言ってたのに、ちょっと姿が見えただけで追いかけちゃうんだもんね。
「おせーよ。」
「え…?」
「いつ話してくれるのかなって思ってたんだけど、茉央なかなか話さないから」
「え…ちょっと、待って…知ってたの?」
あたしがそう聞くと、2人はコクンと頷いて困ったように笑った。
「蓮くんを学祭に呼んだの、俺なんだ」
「まぁ、茉央は白城くんだって分かったかもしれないけど。ごめんね、当日まで来るって言えなくて」
今度はあたしが驚く番だった。
シロが呼んだっていうのは何となく分かってた。だけど、あたしが先生と会ってることまでバレてるなんて。
「俺も、咲良に話したいことがあった」