あのね、先生。
「いいじゃん、それでも」
平気な顔なんてしないで。辛いくせに。
「俺別に平気だから、茉央が俺のこと好きじゃなくても」
「そうじゃなくて…っ」
そうじゃない。
優真のことを好きじゃなかったわけじゃないんだよ。
「話ってそれ?ごめん、俺このあと用事あるから帰るわ」
「優真っ」
「ごめん、今聞きたくない」
何で?傷つけただけだった。
伝えたかったのはこんなことじゃない。
だってきっと、何も伝わってないよね?
「待って、優真…っ」
あたしの声なんて聞こえてないみたいに、優真は公園から出て行った。
ちゃんと伝えたいことがいっぱいあるんだよ。まだ全然、言えてない。
あたし先生と約束したの。
自分で決めるって。守られてばかりは嫌だから、ちゃんと自分で解決するの。
だから、お願い。話を聞いて欲しい。