あのね、先生。
今までは実際に茉央が隣にいたから。
それがなくなるって考えたら、カッコ悪いけどすげー怖い。
「何だよ加地、元気ねーな」
「いつもこんなんだろ。つーか、何でお前いんの?」
「ちょ、酷い。俺も用事があったから来たんだよ、加地こそ何でいんの」
「俺も一緒」
白城と予定を合わせたわけでもなく、大した用事じゃなかったからすぐに帰るつもりだった。
夏休みなのに珍しく4人で集まってなかったから、大学でこうして白城に会うのも久しぶりだった。
たまたま会うとは思ってなかったけど。
「ふーん。そっか」
「……何だよ」
白城が俺を横目でチラチラ見てんのが分かって、思わずため息が出た。
「やっぱ加地変だって」
「…うるせーな、普通だって」
「いや、絶対変。」
何で今日はこんなにしつこいんだろう。