あのね、先生。
スターチスの花言葉
「さーくら」
「ん?あ、シロ」
今日受ける授業を全て終えて片づけをしてると、ドアからシロがヒョコッと顔を出してた。
いつも迎えに来るのは優真なのにどうしたんだろう、なんて思ってるとシロは近づいて来てあたしの前の席に座る。
「これからカラオケ行くかって言ってんだけど、行くよな?」
あたし1人だけ学科が違うから、こうしていつの間にか予定が決まってることがよくある。
大学に入ってからは後から優真に聞いて知ることの方が多い。
「うん、行く」
だけどバイトもしてないあたしからしてみれば、いつ急に言われたって断る理由もないわけで。
「あ、ちょっと待って」
「ん?何?」
「あたし提出物出してないんだった」
片付けたばかりの荷物を探れば、今日出すはずだったプリントが出てくる。