あのね、先生。

あたしたちが大学に入学した時、当然だけどあたしたちが付き合ってることなんて周りの子たちは知らなくて。

高校の時から思ってたけど、優真はやっぱりどこにいたってモテるタイプだった。

優真は言わなかったけど、最初の方は告白されてたみたいだし。

だけどそれも、あたしと付き合ってるって広まってからはほとんどなくなって。そのときやっと、あたし優真の彼女なんだなって実感した。

素直に嬉しかった。

ちゃんと好きだったから、あたしは優真にとって特別な存在だってことが、すごく嬉しかったんだ。

それを言ったことはなかったけど、それでも幸せだったから。


…終わりにするけど、今までのこと全部を否定したくはない。

幸せだったってことも、好きだったってことも、ちゃんと伝えておかなきゃきっと後悔する。

だから、あたしは自分の口から優真に言いたかったんだ。